2006年09月25日

野口 悠紀雄 (著) 「日本経済は本当に復活したのか」

野口 悠紀雄「日本経済は本当に復活したのか」(ダイヤモンド社)
日本経済は、ようやく新しい躍進の時代に入ったという意見が一般的になっている。しかし、日本経済は基本構造において、実りの多い未来を期待できるようなものになったのだろうか。その実情を、鋭い視点から語る。

>確かに今回の景気回復って実感に乏しいですねよ。
>作者は、本質的には良くなっていないどころか、むしろ悪くなっていると警鐘をならしております。
>少子化のどこが悪いの?
>今、郵政民営化必要なの?

目次
第1章 経済の現状を虚心坦懐に見つめよう
第2章 ライブドア事件を考える
第3章 株主不在の日本式経営
第4章 企業の社会的責任論を排す
第5章 財界と国策会社
第6章 インターネットのビジネスモデル
第7章 何で今ごろ郵政民営化?
第8章 人口減少社会で必要なのは何か?
第9章 小泉税制改革を総括する
第10章 国の形を考える
第11章 世界は大きく変わっている


その他の書評
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楽観論は世を欺くと批判
 副題に「根拠なき楽観論を斬る」とあるように、日本経済の先行きを楽観視する今の風潮に警鐘を鳴らす書だ。企業業績が回復したといっても海外企業に比べれば利益率はまだ低水準、金融緩和政策は家計に犠牲を強いているなど、一つ一つ根拠をあげて、日本経済の危うさを力説。「現実に目をつぶった楽観論」は、戦時中の大本営発表と同じで、世の人々を欺くことになると指摘している。
 今の景気拡大が11月まで続けば、「いざなぎ景気」(1970年7月までの57カ月)を超えて戦後最長を記録するのだが、その「いざなぎ超え」に暗雲となりかねない経済指標も一部に散見されはじめたタイミングだけに、時宜を得た書となる可能性がある。
 ただ、株価は企業の価値を反映するとして、「時価総額経営」の大事さを強調する点は首をかしげたくなる。「桐一葉、落ちて…」のスターリンショックを持ち出すまでもなく、株価は企業活動と関係なく上がったり下がったりするもの。凪の日もあれば大荒れの日もある海の波の上に浮かぶ小舟と同じはずだ。
posted by スーパーサウスポーあさちゃん。 at 09:23| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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