内容紹介
2008年、日本が抱える問題の中で最も注目されるのは「総選挙」である。福田新政権は、「暫定政権」と理解する向きが強い。それだけに新首相は「背水の陣」で望んでいる。経済についてはほぼ問題ない。世界経済は安定し順調に成長している。まして日本は現在の世界的好況を支える存在として、機材・資材の供給国となっている。その恩恵が集中しる以上、景気が落ち込む恐れはないのだ。今年度も長谷川慶太郎が、日本経済を大予測する。
まず、どうしても腑に落ちないのは、今般の原油をはじめとする原産物の高騰についての分析がまったくないことですね。
「デフレ時代」という筆者の主張に反するから?
ということを前提に、各章ごとに自分が感じたポイントを
【目次】
第1章 自民党政権の行方
・日本に2大政党制は根付かない
・二大政党制をとっている米国も英国も政策の継続性が二の次になる
・憲法改正は国民全体の「踏み絵」
第2章 「サブ・プライム・ショック」と「カネ余り」
・サブプライム問題の対処は米>欧
・世界的な「カネ余り」現象は継続する
・相場は投資家心理の反映、通貨の価値は国力の反映
第3章 日本の「重厚長大産業」が世界経済を牽引する
・日本の「重厚長大産業」は付加価値が高く、代替不可能
第4章 「軽薄短小産業」は絶えず競争を強いられる
・ITベンチャーは浮き沈みが激しい
・デイトレードは経済の実態も市場の動向も無視した、極端に値動きを追う投資方法
・企業にとって、また日本にとって望ましい形は、長期的な投資家を確保すること
・株式市場の主力銘柄は「軽薄短小」から「重厚長大」へ
・「軽薄短小」分野にも「非価格競争力」が求められる
第5章 郵政民営化の次に取り組むべき農政民営化
・デフレ下においては、自由化の波に耐えられるように競争力を強化していくのが基本
・貿易自由化は世界の趨勢
・日本の農業技術は極めて高いレベルにある
・「東アジア共同体」は「EU統合」のようにはいかない
⇒所得格差だけでなく、すべての分野で格差が大きすぎる
・自分たちの土地に固執すると農業は衰退するというジレンマ
第6章 世界四大選挙(米・韓・台・露)の行方
・韓国大統領選挙⇒予想通りハンナラ党の李明博氏の勝利
(太陽政策は継続されるだろう)
・台湾総統選挙(3月22日投票)
〜独立、統一、急激な変化そのいずれも好まない民意との折り合いを
・ロシア大統領選挙⇒予想通りイワノフ第一副首相
・米国大統領選挙⇒オバマ、クリントンのいずれが候補者になるにせよ民主党優位はかわらない